ストーカー・きっかけと被害に遭う理由とは
ストーカーという言葉が一般化して久しいですが、探偵事務所や警察に寄せられる相談はじつに年間2万件。
平成12年に「ストーカー規正法」が制定され取り締まりや罰則が厳しくなりましたが、ストーカー被害に悩む人は年々増加傾向にあるのが現実です。
人はなぜストーカーになるのか?
どうして「ストーカー」と呼ばれる違法行為に手を染めてしまうのでしょうか。
元交際相手や元配偶者など、かつて恋愛関係にあった人がストーカー化するというイメージが強いかもしれませんが、実はそればかりではありません。
元交際相手・配偶者がストーカー化する
交際している時も問題はなく、円満に別れたつもりだった元交際相手や元配偶者がストーカー化してしまう原因のひとつに「未練が残っている」ということが挙げられます。
あなただけが円満に別れたつもりになってはいないでしょうか。あなたの主張を押し通して、相手は本当は別れたくなかったのに強引に別れ話を進めてしまった・・・というようなことはありませんか?もし思い当たる節があるのなら、早いうちに相手ときちんと向き合い、よく話し合うことで解決する場合もあります。
交際相手の束縛がエスカレートする
付き合い始めは「やきもち焼きだな」くらいだった交際相手の様子がエスカレートし、「異性と会うんだろう・浮気しているんだろう」と責め立てるなど束縛が激しくなっていくことがあります。独占欲が強い・自己評価が低い・人間関係が希薄・・・という人がこのタイプのストーカーになりやすいとされていて、DVに発展してしまうことも。
そうなると交際相手と距離を置くことすら困難になりますので、この人もしかして・・・と感じたら改善への道を探り、無理だと感じたら手遅れになる前にお別れすることをおすすめします。
同僚や顔見知りがストーカー化する
ストーカー被害に悩んでおり、犯人が判明したらそれは親しくもない顔見知り程度の人物だった・・・なんてことも実際にあります。職場で何度か顔を合わせただけ・ほんの数回世間話をしただけなどで「この人は私に気がある」と一方的に思い込み、ストーカー化してしまうことがあるのです。
相手との面識が少ないほどストーカー化していることに気が付きづらいですが、早めに発覚した場合はエスカレートする前にきっぱりと「迷惑なのでやめて欲しい」と伝えることが重要です。
面識ゼロの相手がストーカー化する
ストーカーの恐ろしいところは、全く面識のない人物から被害に遭うケースがあるということです。あの店で働いている・最寄り駅でよく見かけるなど、ストーカーが一方的に相手を認識して好意を寄せ、その身勝手な思いが受け入れられない・実らないと思ったときにストーカー化するという傾向にあります。
被害者とは一切面識がないことも多く、一時期取り沙汰されたアイドルのファンがストーカー化し危害を加えた事件はこのケースにあたり、「親密追求型ストーカー」とも呼ばれています。
ストーカーされやすい特徴とは?
ストーカーもそれぞれの意中の相手を狙っているので一概に「ストーカーされやすい人」を決めることはできませんが、被害に悩まされていた人は下記のような傾向にあるようです。
■一見、おとなしそうな印象
■面倒見がいい・同情心が強い
■真面目・責任感や自己犠牲心が強い
■温厚で愛想がよく笑顔が多い
■協調性がある・どんな人にも親切
■NOとはっきり言えない
■自己肯定感や自己評価が低い
そのやさしさや責任感の強さから、ストーカー相手でも「相手のことを分かってあげなければ」と考えてしまうようです。しかしそれは「やっぱりこの人は自分を愛しているんだ」とエスカレートしたり「あんなに優しかったのに」と、直接加害行為に出られる可能性があるのです。
ストーカー被害に遭わないために
ストーカー被害の不安を感じた場合は、暗い夜道の一人歩きを避ける・戸締りをいつも以上に厳重にするなど基本的な防犯対策を講じましょう。薬指に指輪をつけたり、交際相手がいるように振舞うなどが「ストーカー避け」に効果的な場合もあります。
ストーカー行為のキッカケのほとんどは「思い込み」です。自分の身を守るために「あなたへの親切は職務上の義務」「あなたに好意はない」「あなたの行動は迷惑である」と、きっぱり「NO」を伝えましょう。
中には職場での立場や人間関係への影響を考え、はっきり言いづらいと考えている人もいるかもしれません。しかし身の安全よりも大切なものがあるでしょうか。このまま放っておけば危険が及ぶことが明らかな場合は、はっきりと拒絶の意志を示しましょう!
まとめ
身に危険が迫っていると感じた場合は、ただちに110番へ助けを求めてください!
ニュースなどでも報じられてきたように、ストーカーを放置していると凶悪な犯罪へと発展する可能性もあります。気のせい?と放置せず、少しでも不安を感じたら迷わず信頼できる探偵へ相談しましょう。