慰謝料を支払わない浮気相手の対処法!慰謝料を支払わせるには何をすべき?
配偶者が浮気した場合、配偶者だけでなく浮気相手にも慰謝料が請求できます。
慰謝料を請求したら一安心と思いたいところですが、浮気相手が必ず慰謝料を支払ってくれるとは限りません。
もし、浮気相手が慰謝料を支払ってくれない場合、どのように対処したらよいのでしょうか?
浮気相手が慰謝料を支払わない理由とあわせて、どのような対処法があるかをご紹介します。
浮気相手が慰謝料を支払わない理由とは?
慰謝料を請求されているにも関わらず、浮気相手はなぜ慰謝料を支払わないのでしょうか。考えられる理由をいくつかご紹介します。
浮気の事実がない
実は浮気の事実がなく、身に覚えがないため支払わないというケースです。
当然ですが、浮気の事実がないのであれば、慰謝料の支払い義務は発生しません。慰謝料を請求する際は、浮気が事実であることを確かめてから行うようにしましょう。
ただし、中には、浮気は事実であるにも関わらず、言い逃れしているケースもあります。
このようなケースでは、慰謝料の支払い義務は発生しているため、何らかの対処をして、支払ってもらうようにしましょう。
自分に非がないと思っている
浮気が事実だったとしても、浮気相手は自分に非がないと思っているため、支払わないというケースです。
例えば、以下のような状況に当てはまっていると、浮気相手には非がないということも考えられます。
- 配偶者が既婚者であると知らなかった(知ることができなかった)
- 夫婦関係がすでに破綻している状態だった
- 配偶者側が無理やり肉体関係を迫った
これらに当てはまっていると、そもそも慰謝料を請求できない可能性もあります。
また、「配偶者側の非」によって浮気が発生していた場合、逆に慰謝料を請求されかねません。
浮気が発生した際の状況は、必ず確認しておくようにしましょう。
弁護士に止められている
浮気相手が弁護士を雇っており、その弁護士が支払わないように指示している場合もあります。
浮気が事実であれば、支払い義務は発生しているため、弁護士が支払いを止めることはまずありません。
しかし、浮気相手側に非がないパターンのように、何らかの理由があり、支払わないよう指示している可能性も考えられます。
もし弁護士からの指示なのであれば、弁護士との話し合いなどが必要です。
自分だけ支払うことに不満がある
浮気の慰謝料は、配偶者と浮気相手、どちらにも請求できます。
しかし、離婚せず今後も家計をともにする場合は、配偶者への慰謝料請求は控えるといったケースもあるでしょう。
このように、浮気相手のみに慰謝料を請求したため、自分だけが慰謝料を負担することに不満を感じた浮気相手が、支払いに応じないというケースです。
浮気は2人いなければ発生しないため、当然ですが、配偶者にも責任があります。
そんな中、自分だけに慰謝料の請求があることで、配偶者は責任の追求を逃れていると感じ、不満に思うことがあるようです。その結果、慰謝料を支払わないというトラブルに発展します。
支払えるだけのお金がない
浮気の事実は認めており、支払う意思はあるものの、支払うためのお金がないというケースです。
浮気相手も、日々生活をしていかなければなりません。慰謝料の支払いに応じてしまうと、自分の生活が守れなくなってしまうため、支払えないという可能性があります。
ただし、いくら相手にお金がないからといって、支払いの義務はなくなりません。何らかの対処をして、支払ってもらうようにしましょう。
お金がないため慰謝料が支払えない相手への対処法
それでは、慰謝料が支払えないという相手に対しては、どのような対処法があるのでしょうか。
ここでは、浮気相手にお金がないため支払えないという場合の対処法をご紹介します。
減額して支払いを提案する
支払いの合計金額が高額すぎて支払えないという場合は、減額を提案することで、支払いに応じてくれることがあります。
慰謝料の額が300万円だったとして、この金額では一括で支払えないが、270万円なら一括で支払える、という状況であれば、請求額を270万円まで減額する方法です。
どこまで許容できるかにもよりますが、相手が一括で支払う姿勢を見せているのなら、減額して支払ってもらったほうが、大きなトラブルになる前に対処できます。
分割払いを提案する
減額は許容できない、もしくは、一括での支払い自体ができないという場合、分割での支払い提案が可能です。
300万円の一括支払いができないという場合でも、月数十万円ずつなら対応できる、というケースも少なくありません。
ただし、分割にする場合は、多くのデメリットも存在します。
分割の場合、一括でお金が手に入らないため、慰謝料を弁護士費用や裁判費用にあてるということはできません。
また、支払いが完了するまで浮気相手と連絡を取る必要があり、精神的な負担もあるでしょう。
仮にこれらは問題なかったとしても、浮気相手が必ず約束を守って、支払いを続けてくれるとは限りません。支払いを逃れたり、滞納してしまう可能性も十分にあります。
こういったトラブルを防ぐためにも、遅延損害金のルールを定めたり、正式な書面を交わすといった対策は行うようにしましょう。
そもそも支払いに納得していない相手への対処法
十分な資金があるにも関わらず、自分に非がない、もしくは、慰謝料の支払いに納得していない浮気相手の場合は、どう対処したら良いのでしょうか。
浮気の証拠を改めて提出する
浮気の事実や、自分の非を認めていないという場合は、浮気の証拠を改めて提出し、言い逃れができない状況を作りましょう。
どうしても言い逃れできないとわかれば、浮気を認めて支払いに応じる可能性があります。
このとき提出する証拠は、確実に浮気しているとわかる証拠でなければなりません。
- ラブホテルなどへ一緒に出入りしている写真や映像
- 肉体関係を証明できる写真や映像
- 探偵の調査報告書
- 浮気を自白している音声や映像データ
上記のように、第三者から見て、浮気であると判断できる証拠が必要です。
支払われないという状況にならないことが一番ですが、万が一こういった状況になってしまった時のためにも、浮気の証拠は集めておくと良いでしょう。
内容証明郵便を送付する
内容証明郵便を送り、慰謝料の支払いを促す方法があります。
これは、慰謝料の請求について、「書面が届いていない」「支払い方法がわからない」といった言い訳をされる場合に有効です。
内容証明郵便は、郵便局が送付の事実や内容を記録として残してくれます。そのため、相手は「知らない」と、言い逃れできません。
また、内容証明郵便は、通常の郵便物と異なるため、浮気相手にもこちらが本気であることが伝わりやすいです。今後何らかの法的な手続きがあるのではないかと感じ取り、支払いに応じる可能性もあります。
裁判・強制執行を利用する
どのような方法でも支払いに応じない場合、慰謝料請求裁判を起こすことで、支払いを命じることができます。
今まで、話し合いや書面では支払いに応じなかった浮気相手であったとしても、裁判であれば逆らうことはできません。
もし、裁判で命じられた支払いも無視する場合は、強制執行という手段が使用できます。強制執行は、相手の財産を強制的におさえることで、支払わせる方法です。
ただし、これらは誰でも自由に使える方法ではないため、弁護士に相談することをおすすめします。
慰謝料を支払わない理由をつきとめて適切な対応を
浮気は、大切な相手の気持ちをないがしろにする、決して許されない行為です。
浮気の被害を受けた損害として、慰謝料の請求が可能ですが、支払いに応じてくれないケースもあります。
浮気相手が慰謝料の支払いに応じない理由は、一つではありません。理由によっては、どんなに請求しても支払いに応じない可能性もあります。
まずは、相手がどのような理由で支払いに応じないのか確認し、その理由に応じた対処が必要です。どのような対処が適しているのか迷ってしまう場合は、専門家への相談も検討してみてください。
また、どのような手段をとるにせよ、慰謝料の請求には浮気の確固たる証拠が欠かせません。早い段階で信頼できる探偵や興信所に調査を依頼し、証拠を入手しておくことをお勧めします。