名古屋での浮気調査や人探しを考えている方は、インターネットなどで探偵事務所の情報を調べるでしょう。
すると、探偵事務所と似たような業者として「興信所」というものが見つかると思われます。この2つはどのように異なるのでしょうか。ここでは、探偵事務所と興信所の違いや、どちらに調査を依頼するべきなのかを解説します。
名古屋と探偵事務所と興信所1:法律上の差はない
最初に注目すべきなのは、やはり法律上の扱いでしょう。実のところ、探偵事務所と興信所に法律上の違いはありません。探偵の業務内容は探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)によって定められていますが、この法律でも2つを区別するようなことはしていないのです。
探偵業法では、探偵の業務について「他者の依頼を受け、個人の情報や居場所などを尾行・張り込み・聞き込みなどによって調査し、報告するもの(要約)」と定めています。表面上はどのように名乗っていようと、この定義に該当する仕事をしている会社は、探偵業と見なされるわけです。実際、探偵事務所とも興信所とも名乗らない会社は少なくありません。
また、個人情報保護法の施行にあわせて警察から出された「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」には、「興信所」「興信所業」といった言葉がはっきりと出てきます。しかし、このガイドラインにおける「調査業務」の定義は、探偵業法のもとのほぼ同じです。結局、興信所と探偵事務所を区別してはいないことがわかります。
したがって、探偵事務所と興信所は、法律上同じ存在だと考えて問題ありません。法律に目を向けるなら、むしろ開業の届出が行われているかどうかに注目すべきです。無許可の探偵業者は、違法な手段で調査を行ったり、法外な料金を請求してきたりします。探偵事務所であろうと興信所であろうと、番号入りの届出証明書を確認するようにしてください。
名古屋と探偵事務所と興信所2:それぞれの歴史
法律上の違いがないのであれば、探偵事務所と興信所は名前が違うだけなのでしょうか。 もちろん、そんなことはありません。2つはそもそも発祥が違い、別々の職業として発達してきたものが、現在ではほぼ同化しているだけなのです。探偵事務所と興信所、それぞれの歴史を紹介しましょう。
探偵事務所の歴史
日本最初の探偵事務所は、元警察官である岩井三郎が1895年(明治28年)に創業した「岩井三郎事務所」だといわれています。岩井三郎は警察時代の経験を活かし、尾行や張り込み、聞き込みといった手法を用いて調査を行っていました。日本の探偵業の礎は、岩井三郎が作り上げたといっていいでしょう。
調査手法の性質上、依頼者もターゲットも個人であることが大半であり、調査の事実も明るみに出てはいけませんでした。つまり「個人の居場所や行動を密かに調査し、報告すること」が探偵事務所の役割だったのです。一般に想像される探偵像であり、現在の探偵業法でも定められている内容が、すでに確立されていたことがわかります。
興信所の歴史
日本初の興信所は、1892年(明治25年)に日本銀行理事・外山脩造が設立した「商業興信所」だとされています。当時の日本は飛躍的な発展を遂げており、それに伴って企業間の取引も増加。取引先の信頼性を調べなければならない機会が多くなっていたのです。商業興信所は、このような需要に応える形で誕生しました。
当然、調査の性質は個人に対するものとは大きく異なります。帳簿をはじめ、ある程度客観的なデータによって、調査対象の信頼性を評価しなければならないからです。また、調査員は調査対象に身分を明かし、あくまでも堂々と調査を行うのが普通でした。つまり、本来の興信所とは「企業の信用調査」を行う仕事だったのです。
名古屋と探偵事務所と興信所3:どちらに依頼するべき?
探偵事務所と興信所は、その成り立ちこそ違うものの、現在の法律では同じ存在とされています。では、実際に依頼する場合、どちらを選ぶのが正しいのでしょうか。
結論を言ってしまうと、探偵事務所であるか興信所であるかは、それほど重要な要素ではありません。ルーツを考えるなら「個人の調査は探偵事務所、企業の調査は興信所」という使い分けになりそうですが、ルーツはあくまでもルーツです。時代に合わせて調査内容を拡大した会社や、社名を変更した会社も存在するでしょう。
現在では、「企業の信用調査が得意な探偵事務所」や「浮気調査が得意な興信所」はたくさんあります。社名を気にしすぎると、かえって適切な選択ができないかもしれません。過去の実績や所属する調査員の人数、対応可能な調査内容や調査範囲、そして料金など、社名以外の要素に目を向けるのがおすすめです。
まとめ:探偵事務所か興信所かよりも、実力が重要!
探偵事務所か興信所かという点は、無意味ではないものの重要でもありません。どのような社名であれ、1番大切なのは実力だからです。先入観をなくすためにも、あまり社名にはこだわらず、過去の実績や業務内容などをよく確認してみましょう。その上で、無料相談や見積もりの比較を行い、本当に信頼できる探偵業者を選択してください。